2025/09/07
橋本総業ホールディングス株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:橋本政昭、東証スタンダード上場・証券コード7570、以下:橋本総業HD)のグループ会社である株式会社モデル・ティ(本社:東京都、代表取締役社長:都倉尚吾、以下:当社)は、愛知県春日井市において、太陽光発電・おひさまエコキュート・V2H(Vehicle to Home)を統合した新しい家庭向けエネルギーサービス『モデル・ティ VQサービス』の実証事業を開始いたしました。
本取り組みの第一弾として、太陽光発電とおひさまエコキュートによる自家消費モデルの有効性検証を目的に2025年9月より稼働データの取得を行い、今後の本格普及に向けた実用性評価を進めます。
【PRESS RELEASE】第一弾 『モデル・ティ VQサービス』 実証スタート
日本は2050年カーボンニュートラルの実現に向け、再生可能エネルギーの導入拡大とともに、分散型電源の有効活用と地域分散型エネルギーシステムへの転換を進めています。住宅分野においては、再エネ電力の自家消費を最大化し、電力系統への依存を減らす自家消費モデルの普及が求められています。
またFIT(固定価格買取制度)の終了や買取価格の低下により、住宅用太陽光発電は「売る」から「使う」へのシフトが加速しており、電気料金の高騰や電力需給の逼迫、災害時のレジリエンス確保といった観点からも、自家消費モデルの導入意義が年々高まっています。当社はこうした背景を踏まえ、太陽光発電・給湯・EV&V2Hを一体的に制御し、家庭内で電力を創って使う次世代モデルとして『モデル・ティ VQサービス』を企画・開発いたしました。

愛知県春日井市K様邸に導入した太陽光発電とおひさまエコキュート
『モデル・ティ VQサービス』は、太陽光で発電した電力を最大限に活用し創・蓄・省エネを一体化することで、家庭の電力自給率向上と環境負荷低減を両立させる新しいエネルギーモデルです。本サービスは次の4つの特徴を備えています。
【主な特徴】
① 昼間に発電した余剰電力を電気自動車(EV)やおひさまエコキュートに充当
② 夜間や発電量の少ない時間帯には、EVに蓄えた電力を家庭に供給
③ 停電や災害時にも、太陽光発電とEVに蓄えた電力を家庭へ供給し、ライフラインの維持に貢献
④ 初期費用はゼロ円とし、現状よりも安いサービス料金で提供することで、導入ハードルを大きく下げています

イメージ:太陽光の余剰電力を給湯や充放電にシフトさせる
実証は複数段階に分けて実施される計画で、第一弾では「太陽光発電」と「おひさまエコキュート」による自家消費モデルの確立を目的としています。実証実験にご協力いただいたK様からは「地球温暖化対策に貢献するとともに、光熱費の抑制や電気自動車の燃料費削減、万が一の停電時の備えとなることを期待している」とのコメントをいただいております。
家庭に設置された太陽光パネルで発電した電力を日中の家電使用に充てるとともに、余剰分をおひさまエコキュートによる給湯として活用することで、電力を無駄なく使う仕組みの効果を検証します。昼間に湧き上げたお湯を夜間に使用することで、買電量の削減と光熱費の抑制が期待でき、太陽光を中心とした自給自足型のエネルギー運用モデルの成立を確認します。
9月中旬に取得したデータからは、晴天・曇天ともに太陽光による発電で、おひさまエコキュートが自動的に稼働していることが確認できたと共に、余剰電力が系統からの買電量を上回るといった結果が得られています。

今後のフェーズではV2HやEVとの連携も順次検証し、より高度なエネルギーマネジメントの実現を目指す計画です。太陽光・おひさまエコキュート・V2Hを統合的に活用した実証データは事例が限られており、本事業は学術的にも高い意義を持つ取り組みと考えております。
当社は今後、複数のパートナー企業と連携し、実際の生活データをもとに運用モデルの最適化を進め、既存住宅だけでなくZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)など新築住宅市場への展開を目指してまいります。