2025/06/13
プロジェクト事例橋本総業ホールディングス株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:橋本政昭、東証スタンダード上場・証券コード7570、以下:橋本総業HD)のグループ会社である株式会社モデル・ティ(本社:東京、代表取締役社長:都倉尚吾、以下:弊社)は、再生可能エネルギーの導入を通じ、電力コストの削減やCO₂排出量の削減を実現した企業の皆様に継続的なヒアリングを実施しています。今回は、2022年に本社工場へ太陽光発電設備を導入された株式会社ネージュ様を取材し、その導入経緯や実績、企業理念とのつながりについて伺いました。
株式会社ネージュ様(本社:大阪府八尾市、代表取締役社長:木内慎佳)は、氷菓、アイスクリーム、冷凍デザート、中華まんじゅうといった食品を製造する老舗のデザートメーカーです。創業は1949年。戦後の混乱期に、「甘いものを食べる楽しみを多くの人に届けたい」という想いから始まりました。
現在ではOEMを中心に、学校給食向けゼリーや量販店向け冷凍スイーツの開発・製造を手がけており、国際的な食品安全規格(ISO22000・FSSC22000)を取得するなど、高水準の品質・安全管理体制を構築しています。食の「安心・安全」に加え「環境への責任」も果たすため、2022年に本社工場へ太陽光発電の導入を実施されました。創業以来掲げてきた「おいしさと楽しさで、豊かな食文化に貢献する」という理念と深く呼応するものです。
〔導入仕様〕太陽光発電:合計78.72kW / パワーコンディショナ:合計59.4kW
本社敷地内に導入されたのは弊社がご提案した初期費用の負担を抑えるPPAモデルによる太陽光発電設備です。主な用途は、事務所内における照明や冷凍・冷蔵工程に必要な電力の一部です。冷凍食品工場においては年間を通じた電力使用量が高く、すべての電力を賄えるものではないもののピーク電力抑制と消費電力量の削減は、製造原価の見直しにもつながる重要課題です。当初シミュレーションでは年間発電量83MWhを想定していました。実際には2023年度:90MWh、2024年度:85MWhを記録し、2年連続で想定を上回る発電量となりました。。
本社工場の実績
ネージュ様が届けているのは、単なる冷たいデザートではありません。「おいしさ」と「楽しさ」、そして「安心」と「安全」を支えるものづくりの姿勢です。今回の太陽光発電の導入も、食品メーカーとしての使命の一環として自然に受け入れられたものでした。「食品衛生優良施設」としての表彰歴も持ち、安全への取り組みを長年にわたり実践されてきました。「夢あるおいしいデザートを、これからも永くお届けしたい」。その願いを、持続可能なかたちで支えるエネルギー選択こそが、今回の再エネ導入の背景にありました。株式会社ネージュ様の事例は、食品業界における再エネ導入のモデルケースとして、多くの共感を集める取り組みとなっています。
弊社 代表取締役社長 都倉尚吾 (右)株式会社ネージュ 矢野 貴義 工場長
1949年創業。氷菓、アイスクリーム、冷凍デザート、中華まんじゅうなど、多彩な冷凍食品の製造・販売を展開。「夢あるおいしいデザートを通じて、お客様の豊かで潤いのある食文化に貢献する」という経営理念のもと、安全・安心で、かつ“おいしさ”と“楽しさ”を兼ね備えた製品づくりに取り組んでいます。